主審が「死ね」発言?!;白川新総裁での初会合

ジャッジメントする人が「死ね」と暴言を吐くなんて、絶対にあっては
ならないことですが、さすがはJリーグきっての問題レフリー
西村雄一
やることが常識人の予想のはるか斜め上をいきます。
彼への処分は厳粛に、玉虫色・・・なんてことはしないように願いたいものです
>協会&Jリーグ
・・・というか、なんでこんなのをSRにしたんでしょう?任命した側の責任は?

西村主審が大分選手に暴言「死ね」/J1【ニッカンスポーツ 2008年4月30日】
<J1:東京1-0大分>◇第9節◇29日◇味スタ

 Jリーグで前代未聞のトラブルが起きた。29日に行われたJ1リーグ戦の東京-大分戦(味スタ)で、西村雄一主審(36)が試合中、選手に「死ね」と暴言を吐いたことが明らかになった。後半37分すぎの接触プレー後、判定に異議を申し立てた大分DF上本大海(25)に言い放った。居合わせた両軍の複数の選手も耳にしており、事態を重くみた大分側は証言を集めて文書を作成し、日本サッカー協会審判委員会に提出する方針を固めた。
 選手たちは誰もが、自分の耳を疑った。一進一退の攻防が続いていた後半37分すぎだった。東京FW赤嶺と大分DF深谷がボールを競り合って接触。西村主審は、赤嶺のファウルと判断して大分ボールでの試合再開を促した。しかし、約17分前に赤嶺からファウルを受けていた上本が歩み寄り「赤嶺のひじが(深谷の体に)入ってました。今日2度目ですよ」と主張。警告が出ないことに異議を申し立て、その直後に「事件」は起こった。
 上本をはじめ、その場に居合わせた大分と東京の複数の選手たちの証言によると、西村主審は「うるさい! お前は黙ってプレーしておけ。死ね!」と言ったという。侮辱的な言葉を浴びせられた上本は試合後、審判団が引き上げる際に「日本協会に報告しますよ」と伝えると、同主審は再び「お前は黙っとけ! イエローカード(警告)を出すぞ」とどう喝した。
 上本は「ショックでした。同じことを僕らが言ったら退場でしょ。選手はカードを持っていないけど、あの審判はレッドカードです。絶対に許せない」とやり場のない怒りに体を震わせた。東京のある選手も「間違いなく(西村主審は)言っていました」と証言。試合は大分側のみ4選手が計6度の警告を受け、そのうち2人が退場処分を受けて完封負けした。
 選手たちの動揺ぶりに事態を重く受け止めた大分側は試合後、河内耕一郎マッチコミッショナーに抗議。クラブ関係者によると、同コミッショナーは西村主審が「うるさい、お前はあっちに行ってろ」と言ったことは認めたが「死ね」の発言については明言しなかったという。クラブ側との協議後、河内氏は報道陣に対しては「何もないですよ。選手も興奮していたんでしょう」と詳細を語らずに競技場を後にした。大分の原靖強化部長は「選手たちの証言を文書に取りまとめて、審判委員会に提出したい」と話した。
 西村主審は、04年にプロ審判「スペシャルレフェリー」の資格を取得。07年9月のU-17(17歳以下)W杯では、日本人審判員としては初めて、FIFA(国際連盟)主催の世界大会決勝で笛を吹いた。AFC(アジア連盟)エリート審判員にも選ばれ、10年W杯南アフリカ大会のレフェリー有力候補。国内でも有数の実績があるだけに、今回の暴言事件が選手に与える影響は計り知れない。
 前日28日には、審判団への侮辱行為で柏FW李が4試合の出場停止処分を受けたばかり。今後の協会やJリーグの対応次第では、日本サッカー界の信用を地に落とす最悪の事態になりかねない。
ニッカン080430
〔※写真:前半、大分DF森重への警告に対し西村主審(右)に詰め寄る上本〕

[※5月3日追記:やっぱり玉虫色か・・・ただそれ以上に怒りを覚えるのが
鬼武チェアマンが選手のメディアへの不用意発言を抑制する云々のくだり。
選手だって言論の自由はあるんだぞ!当然発言に関しての責任は取って
もらわないといけないけど、チェアマンがわざわざ言うことでしょうか?]

「死ね」発言なかった…暴言問題は双方の主張認める灰色決着
【サンケイスポーツ 2008年5月3日】
 J1のFC東京-大分戦(4月29日、味スタ)で、西村雄一主審(36)=写真=が大分DF上本大海(25)に「死ね」との暴言を吐いたとされる問題で2日、日本サッカー協会とJリーグが会見。暴言はなかったとの判断を正式に発表した。ただ、上本の主張に対しても「否定できない。尊重する」とした微妙な結論。双方とも処分はなく、西村主審は3日もJリーグで笛を吹く。

              ◇

 会見にはJリーグの鬼武チェアマン、日本協会の田嶋専務理事、松崎審判委員長が出席。「『死ね』という言葉は言っていないと判断した」と田嶋専務理事。前日に明かした調査の経過通りの判断を説明した。
 Jと協会はこの日、3日連続で西村主審から事情聴取。大分にもJ幹部が飛んで上本から話を聞いた。双方の言い分は変わらず平行線。
 それでも“シロ”の判断が下された理由は田嶋専務理事によると、(1)大分、FC東京とも、上本以外の選手が暴言を聞いた事実がない(2)ビデオなどを見ても、暴言を言う状況ではなかった-というもの。
 西村主審は「うるさい。黙ってプレーして」とは言ったとしており、田嶋専務理事は、上本が「して」を「死ね」と聞き違えたのではないかとの私見を述べていた。
 ただ、この日は「聞き違い? いえ。われわれが言えるのは“言っていない”という判断」とし、鬼武チェアマンも「彼が言っているのも否定できない。尊重しないと」とした。両者の主張を一応は認めるという、まったくつじつまが合わないのに、結論だけが導かれた。
 上本は「自分の発言を尊重してもらったと受け止める。これからはサッカーに集中したい」と割り切った。松崎審判委員長は審判員へ、適切な言葉遣いをするよう通達を出すことは明言。一方で鬼武チェアマンは、選手のメディアへの不用意発言を抑制するなど、選手の“口封じ”を行うという。真実はどちらか、証明が難しいのは確かだが、何とも釈然としない玉虫色の決着。今後も同じことは起こり得る。

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明日に暫定税率復活を控え、またまたガソリンスタンドに客が殺到しているとか。
結局はアホな政治家と官僚に振り回されたわけで、庶民にシワ寄せがいくなんて、
やっぱり変な世の中ですよね?今の日本・・・。

「ガソリン売り切れ」が続出=元売りに追加注文殺到
【時事通信 2008年4月30日】
 ガソリン税(揮発油税など)の暫定税率復活を5月1日に控え、「最終日」となる30日は少しでも安いガソリンを給油しようとするドライバーが給油所に列を成し、各地で「売り切れ」が続出した。これを受け、石油元売り各社には系列給油所から追加の配送を求める注文が殺到。「復活」ぎりぎりの深夜まで厳しい対応を迫られた。
 元売り各社は復活前日となる30日について、「駆け込み需要がピークに達する」と警戒。出光興産が通常の90%増、新日本石油も80%増など、保有するタンクローリーをフル稼働してガソリンを配送する計画を策定していた。
 しかし、実際の需要は「想像を超える規模」(元売り関係者)まで増加。このため元売り各社には、朝から「在庫がもう持たない」などとする追加の注文が殺到した。「夕方になっても(追加注文の)電話が鳴りやまない」(別の関係者)状況だという。東京の環状8号線沿いの給油所では、「あしたから高くなるので会社が終わってから急いで入れに来た」(30代会社員)などと、深夜まで40台の車が並んだ。
 ただ各社とも、「これ以上配送を増やすことはできない」(同)ところまできており、給油所からの注文を断るケースも。このあおりで、5月1日分の注文も通常の連休を10~50%上回っており、1カ月間続いた「暫定税率騒動」は最後の瞬間まで、消費者だけでなく石油業界全体を混乱に巻き込んだ。

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新しい総裁になって初めての日銀金融政策決定会合が開かれてました。金利自体は
予想通りの据置でしたが、今日は半期に1度の「経済・物価情勢の展望」という
レポートも公表されたので、記者会見でも展望レポートに関しての質問が
多かったようです。ただ、それにしてもあまり嬉しくない内容だったようで、
少しでも良くなるように政治家には頑張ってほしいけど・・・無理か?(苦笑)
白川総裁の記者会見の一問一答は一番下の‘続きを読む’をクリックしてどうぞ。

実質GDP見通し中央値は08年度が+1.5%に下方修正=日銀展望リポート
【ロイター 2008年4月30日】
[東京 30日 ロイター] 日銀は30日、「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)を発表した。7人の政策委員が予想する2008年度実質国内総生産(GDP)の中央値は前年度比プラス1.5%となり、昨年10月時点の同2.1%から下方修正となった。
 最大値と最小値を除いた大勢見通しは同プラス1.4%―プラス1.6%だった。
 初めて公表する09年度予想は、大勢見通しがプラス1.6%―プラス1.8%、中央値はプラス1.7%となった。
 一方、2008年度消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の中央値は前年度比プラス1.1%と、昨年10月時点のプラス0.4%から上方修正となった。大勢見通しは同プラス0.9%―プラス1.1%だった。09年度は、大勢見通しがプラス0.8%―プラス1.0%、中央値はプラス1.0%。
 日銀はまた「中長期的にみて物価が安定していると各政策委員が理解する物価上昇率(中期的な物価安定の理解)」について、消費者物価指数(CPI)の前年比でみて0─2%程度とする前回の水準を据え置いた。
 日銀は「物価の安定」を「家計や企業等のさまざまな経済主体が物価水準の変動に煩わされることなく、消費や投資などの経済活動にかかる意思決定を行うことができる状況」と定義。具体的な水準については「消費者物価指数の前年比で0─2%程度の範囲内にある」との説明を維持した。ただし、委員ごとの中心値については、前回の「大勢として、おおむね1%前後で分散している」から「大勢として、1%程度となっている」に修正した。

ロイター080430

足元経済は下振れ、機動的に政策運営=日銀総裁【ロイター 2008年4月30日】
[東京 30日 ロイター] 日銀は30日、「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)を公表し、「現在のように不確実性が極めて高い状況のもとで、先行きの金融政策運営についてあらかじめ特定の方向性を持つことは適当ではない」とした。
 その上で「経済・物価の見通しとそのがい然性、上下両方向のリスク要因を丹念に点検しながら、それらに応じて機動的に金融政策運営を行っていく」との方針を示した。
 10月時点では金融政策運営について「金利水準は引き上げていく方向にある」、「引き上げのペースについては、予断を持つことなく、経済・物価情勢の改善の度合いに応じて決定する」としていたが、この基本方針を転換した。
 白川方明総裁は記者会見で、この点について「前回までの展望リポートでは、それまでの経済・物価見通しを前提として、方向として金利の水準調整をしていくという大きな方向感があったが、今回は足もと経済が下振れしている。それ以上にリスク要因が大きくなっているので、そうであれば金融政策のスタンスを分かりやすく説明していくという観点から、『機動的に』という表現が一番よいと判断した」と説明した。

<08年度は下振れリスク大きい> 

 展望リポートでは、2008年度から2009年度にかけて「おおむね潜在成長率並みの緩やかな成長を続ける可能性が高い」との見解を示したが、同時に「海外経済や国際金融資本市場をめぐる不確実性、エネルギー・原材料価格高の影響など景気の下振れリスクに最も注意する必要がある」と警戒感も示した。
 展望リポートでは、上下両方向のリスクについてそれぞれ分析しているが、白川総裁は「2008年度を展望したときに、景気の上振れと下振れのどちらの重点を置いているかというと、これは下振れの方に力点を置いている」と説明。実際、今回初めて公表した「リスク・バランス・チャート」(各政策委員が見通しが上振れまたは下振れる可能性について想定した確率分布を集計したもの)では、2008年度実質GDPの見通しの分布が下方向に偏っており、委員は上方リスクに比べて下方リスクが高いと考えている姿が浮き彫りになっている。

<生産・所得・支出の好循環メカニズムは削除>

 10月展望リポートでは「生産・所得・支出の好循環メカニズムが維持されるもとで、息の長い拡大を続ける」との見方を示していたが、今回のリポートではその表現が削除された。白川総裁はこの理由について、1)生産は横ばい圏内の動き、2)所得はエネルギー・原材料価格高が企業収益などの所得形成を弱めている、3)支出は比較的底堅く推移しているが、設備投資の増勢は鈍化している──ことを指摘した上で「3つの面を点検すると、いずれも足もと弱まっており、その結果、記述が落ちた」と説明した。

<物価高とインフレ期待を注視>

 今回の展望リポートでは「消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比は、均してみれば1%程度で推移する可能性が高い」との見通しを示したが、食料品など身の回り品の相次ぐ値上げで消費者の物価に対する実感とかい離しつつある。こうした状況について、白川総裁は「物価の動きと、その結果生じる人々の物価に対する見方がどういうふうに変化していくのかということを非常に注意深く見ている」と強調。「消費者のインフレ予想を通じて先行きの物価を上振れさせる可能性もある。あるいは企業が価格を設定する際に従来はなかなか転嫁できなかったが、少し変わってくる可能性がある」として、今後も注視していく姿勢を鮮明にした。
 さらに物価高と景気減速とが並存した際の金融政策については「(物価と景気の)両者が食い違っているときは、あらかじめ答えをもって臨むべきではない」と指摘。一方で、物価の上昇が期待インフレ率の上昇につながるのであれば「金融政策で対応するのがオーソドックスな考え方だ」と説明した。
白川日銀総裁会見一問一答【ロイター 2008年4月30日】
[東京 30日 ロイター] 白川方明日銀総裁は30日午後、「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)発表後に記者会見した。会見の主な内容は以下の通り。

──今日の決定会合の議論と展望リポートについてうかがいたい。

 「今日の会合では、政策金利の現状維持を決定した。その背景となる経済・物価情勢については、これまで公表されている経済指標や情報などから、わが国経済はエネルギー・原材料高などから足元減速していると判断した。先行きは当面減速するもののその後、潜在成長率並みの緩やかな成長経路をたどる可能性が高いとみている。ただし、世界経済や国際経済をめぐる不確実性、エネルギー・原材料高の影響には引き続き注意が必要。したがって今後公表される指標や情報、内外の金融市場の状況などを丹念に点検し、見通しのがい然性とリスクを見極めた上で、それに応じて適切に政策判断を行っていくことが適当だと判断した」

──サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題の影響はまだ終息していないが、5月中旬の国際決済銀行(BIS)総裁会議ではどのような議論となる見通しか。

 「私自身が関心があるのは、金融市場の動向をどう評価するかということ。クレジット関連をみると、3月上中旬にスプレッドが拡大したときと比べると、足元は少し小康状態となっている。一方で短期金融市場ではいわゆるTEDスプレッド(米3カ月物TBと3カ月物LIBORとの金利差)が高止まりしているし、流動性も薄い。このようにクレジット市場と短期金融市場では多少食い違いがあるが、その辺のところをどのように解釈するのかということも、ひとつの問題だ」
 「また、世界経済をみると、ここにきて国際商品市場が随分上昇しているが、これも私にとってはひとつの関心事項。ひとつにはインフレと言っているが、その場合、消費国にとっては実質所得の減少であり、景気後退要因。一方で資源国では景気を大きく押し上げる要因。インフレ圧力が強くなった場合には、景気が後退する、あるいは金融政策面から措置をとることになる。資源価格上昇が世界経済全体にどういう影響を及ぼすのかが非常に大事だと思っている」

──資源価格の上昇については、世界的な需要の動向に伴って上昇していると捉えているのか。それとも、金融の緩和的な流れに起因するものと考えているのか。

 「資源価格の上昇については、過去ずっと議論がなされてきたわけである。上昇の背景をどういう時間的なニュアンスの中で議論するかによって、多分答えも変わってくると思う。私は資源価格の専門家ではないが、非常に大きな流れでみると、新興国を中心として資源を大きく使う経済が成長しているという需要要因が、まず基本にあるという感じはするし、資源価格が上がっても、それに対して供給を弾力的に増やしていくというふうには必ずしもなっていないという供給サイドの要因も影響していると思われる。これは、結局現在上がっている資源価格が、どの程度持続するものとみるかということの生産者の判断にかかっている」
 「ただ、最近の動きについてみた場合、そうした大きな流れに加えて、金融市場の動きも影響しているというふうに思う。これはよく言われる話であるが、昨年夏以来、複雑な金融商品をどういうふうに評価したらよいかというのがなかなか難しく、結果的にリスクの評価が相対的に容易な商品、コモディティというか商品に向かっているわけで、よく『flight to simplicity(シンプルなものへの逃避)』という言葉を使っているが、そうした動きも多分反映しているのだろうというふうに思う]
 「そういうふうに考えた場合、金融の動きが実はかつてとは少し違った意味で、こういう単純な商品である商品に向かって行って、それが価格を上げていく。先ほど申し上げた全世界的な資源高という形で色々な影響を与えていくと思うが、そういう意味で金融も今言ったような意味で、影響を与えているなという感じはする。単純に金融が緩和しているから商品が上がっていくというメカニズムは昔からあると思うが、そういった面だけではなくて、今申し上げたような意味での金融の影響もあるのだろうと思う。ただ、いずれにしても色々な説はあるが、どの専門家ももちろん答えを持っているわけではないし、特定の仮説にあまり依拠することなく、複眼的にものを見ていきたいというふうに思っている」

──物価見通し、物価安定の理解について。

 「現在、石油製品や食料品などの価格が上がっているが、その結果、消費者物価全体としては今、1%程度の上昇となっている。確かに最近、消費者が実感として感じる物価は上がっているというような消費者の見方が色々なアンケートでも示されている。私どもが行っている生活意識調査でも、そういう結果が出ている。その背景だが、全体として物価は1%程度の上昇率であることと、一方で、実感として物価が上がっていることをどういうふうに解釈するかだが、日本に限らず、どの国でもそうだが、購入頻度の高い品目の価格が上昇していると、どうしても物価が上がっているという感じが実態より強く出るのだろうと思うし、最近は上昇している品目の数が明らかに増えてきていると思う」
 「その結果、消費者が実感として感じる物価上昇率は高くなってきているように思う。日銀としては、そうした物価の動き、それからその結果起こる消費者の物価に対する見方、これがどう変化していくかを注意深く見ている。消費者のインフレ予想を通じて、先行きの物価が上振れする可能性もある。あるいは企業が価格を設定する際に、従来はなかなか転嫁できなかったが、企業の価格設定計画が少し変ってくる可能性もある。いずれにせよ、今上昇局面の中でこの問題が起きているが、考えてみると、日本がこの10年直面した問題は、物価が全体として上がる局面でも下がる局面でも、相対的な価格が変化するなかで、金融政策をどういうふうに運営するのかが議論されてきた」
 「現在、石油製品をみると、供給要因で上がった物価上昇であるという説明が1つある。これについては必ずしもそうではないと申し上げた。供給要因の目でみると、かつて労働集約的な財が、中国をはじめとしていろんな国から入ってきたが、これも供給面からする物価の下落だった。一方、現在起きていることは、供給面からする物価の上昇が起きているいう見方があって、そういう中で中央銀行として、どの物価指数をみて金融政策を運営するのかというのが問われ続けている話だと思う」
 「日銀としてはむろん、物価指数を通じて物価情勢を見ていくということは、これはこれで非常に大事だが、最終的に物価の安定が持続的なものであることが必要であり、その持続的物価安定の下で、経済が持続的に成長するのかということを見ていくというのが一番大事だと思う。そういう意味で、先ほどの消費者の身の回りの物価高、その身の回りの物価高というのは食料品とかガソリンということだろうが、一方で、労働集約的な財の値段が下がっているものもある。そういう中で、今申し上げたような視点で、金融政策を判断していきたい」

──きょう発表された鉱工業生産と暫定税率復活は、展望リポートに反映されていないのか。

 「暫定税率については、かつての消費税のときもそうだったが、税制面の変更を調整した基調的なもので判断している。したがって暫定税率の変更を織り込まないで判断している」

──生産・所得・支出の好循環メカニズムについて、今回の展望リポートからなくなっているが、その背景は。

 「日本経済はエネルギー・原材料高の影響などから減速している。生産・所得・支出の循環メカニズムも足元弱まっているとみている。このことを少し個別に点検すると、生産は横ばい圏内の動きとなっている。所得面ではエネルギー・原材料高は企業収益などの所得形成を弱めている。支出面では比較的底堅く推移ししているが、設備投資の増勢は鈍化している。つまり生産・所得・支出、これは国民所得の3面等価だが、そのいずれも弱まる方向にあり、その結果、記述も落ちたということだ」

──標準シナリオからさらに景気減速し、一方で物価が上昇した場合に、金融政策はどうなるのか。

 「中央銀行にとって、景気にしろ物価にしろ同じ方向を向いている時には、相対的には金融政策はやりやすいのだが、両者が食い違っている時にどうするのかというと、その都度難しい問題になってくる。あらかじめ答えを持っているべきではないと思う」
 「食い違いが生じるというのは、需要のショックではなくて、供給ショックが起こるからそういうことが起こる。つまり石油価格が上がる、その結果、所得が流出して景気が減速するというのが1つの例。その場合に金融政策がどうするかは、昔から考え方は整理されていると思う。つまり純粋に供給サイドの要因であれば、これは景気の減退要因。物価の上昇が2次的な物価の上昇をもたらさないのであれば、それに(政策で)対応するのは適当ではないし、もし期待インフレ率の上昇をもたらすなら、金融政策で対応する」
 「今起きていることは、実は単純に供給ショックだけではなく、需要ショックも背後にある。大きな意味で新興国の成長が拡大し、その結果、資源の価格も上昇している。その面では、単純に供給面の要因だけではない。経済の先行きの経路がどうなるのか、情報を集めて判断するしかない。基本的には持続的な成長ということだが、少し長い目でみてデータに即して判断していくということ」

──物価についてだが、日銀の見通しよりも実績が低く出る傾向がある。

 「中央銀行の予測力を過去比較すると、日本の物価上昇率が近年低かったということももちろんあるが、実は日本銀行の物価の予測の成績は、他の中央銀行対比では良い。決して自慢しているわけではないが、単純に予測の誤差を計算すると決して悪い方ではない」
 「(中略)中央銀行が見通しをどういう形で発表するのが一番良いのかということと、実は絡んでいる。今回、私どもはリスクバランスチャートというものを発表した。これは、主として成長率について非常に不確実性が高い、そういう中で、単純に1つの点として数字を出していくということが、必ずしもわれわれの考えていることを正確に説明したことにならないなという思いから、実はこういうチャートを作ったわけである。例えば2年前、3年前に、どの中央銀行でもよいが、FRB(米連邦準備理事会)が予測を出す時に、どういう予測を出したほうが良かったかどうかという時に、結果として成長率が大きく下がった訳だが、2年前、3年前に大きく住宅バブルの崩壊を想定した成長率見通しを出すことが果たして適切であったかどうかというと、多分それはそうではなくて、標準的なシナリオとしてはこういう見通しで、一方でこういうリスクがあるという形で数字を出していくということが大事だと思うし、多分多くの中央銀行はそうしてきている訳である」
 「同じように物価についても、『まず標準的な見通しとしてこういうふうに考える。ただし経済は常に不確実性がある訳なので、リスクという形で表現をしていく』というふうに思う。点として出した数字それだけをみて、その上で当たっていた、あるいは外れていた、という形での評価は、もちろん大事ではあるが、より大事なことは、どういうリスク要因をわれわれ自身が認識していたかということだと思う。そういう意味で、決して結果的に外して、それでいいんだということを言うつもりは全くないが、点としての数字だけではなく、全体としてのリスクのバランスなり傾きなり、そうしたものを含めてみていただきたいという思いである」 

──消費者物価見通し作成では4月の暫定税率失効の影響もあったのか。

 「物価について需給とコストの綱引きはどうなるのかということだが、需給という面から言うと、需給ギャップはおおむねバランスしているというふうに今回記述している。そういう意味では、現在の需給ギャップという面からすると、その面から物価を上げていくという力はない。過去の需給ギャップの影響は若干残るが。コスト面では、現在の原材料価格高、国際商品市況が上がった影響の面からみると、この先どういう経路をたどるかによるが、これまでかなり上がってきた。そのことの影響がこれからまた出てくるだろうから、こちらは多分プラスに働いてくるというふうに考えている」
 「4月の扱いだが、個々の委員が経済を見ていくときに、どういうふうに予想しているかについて中身まで私が立ち入って分かっているわけではない。ただ、税率がどうなるか国会で議論している、そういう中で、経済の見通しを世の中に公表し、金融政策を説明していくという立場からすると、基調としてどういう動きであるのかということをしっかり伝えないと、コミュニケーションがうまくいかない。そういう意味で、基調的な動き、つまり税率の変更を調整したベースで、判断していこうというのがわれわれの理解だ」
 「消費税が導入された時を考えてみると、物価は上がる。しかし消費税率変更調整前のベース、消費税の影響を調整したベースで議論している。そうした思考を今回も行っている。実際に4月のいろんな動きが、それぞれの委員の予測形成の上でどういうふうに作用したか、各委員の細かな思考様式をわれわれ自身が統一しようというのは適切ではない。そこまではやっていない」

──物価上昇は日本に関しては供給面で起きていると言えるのではないか。日銀としてはあくまでも期待インフレ率に影響するかどうかで、政策対応するのか。

 「今の国際商品市況動向は、実際には両方の要因がある。単純に供給要因だけではない。日本については全ての製品を日本で作っているわけではないので、外生的に起こる面もある。新興国の経済成長というのは、一方で原材料の消費を高めて、日本の輸入原材料の価格が上がる。一方で、労働集約的な材料の値段を下げていくことも起きており、物価を下げる要因にも働いている。また、新興国の成長自体が色々な財の需要を高めていることもある。したがって日本にとって、確かにコスト面だけみると海外から輸入された(財の価格が上がる)ということになるがしかし、先程申し上げた需要(による物価上昇)というのはそういう整理にはなじまないように思う。実際の政策面ではクリアカットに答えが出せるわけではないく、その時々に判断することになり、物価安定や経済成長という目的に照らして判断していく」

──今の原油高・原材料高の要因として新興国での需要を挙げたが、新興国以外の国が利上げをすることによって原材料価格の高騰を抑える効果があるのか。

 「今の資源高については、その背後にある要因は新興国だけではなくて、もちろん先進国の需要増かもわからない。先ほど申し上げたのは、大きくくくった場合にどの部分で需要が増えたのかというと、資源、例えば原油を沢山消費する新興国の成長が寄与したということを申し上げたのであって、先進国の需要増加ももちろん寄与しているというふうに思う。もしそうであるとすれば、金利を上げることによって効果があるのかという質問だが、もちろん金利を上げれば、上げない状況よりも何がしか需要を冷やすという意味での効果はあるのかもしれないが、金融政策をどう運営するのかということは、最終的に起きている物価上昇がどういう性格のものなのか、その中で経済が持続的に成長するのかということを判断して決めないといけないということだと思う」
 「今回、日本銀行の展望リポートで示した考え方というのは、国際的な原材料価格が上がって、その結果、足元は景気が減速をしているということである。一方、物価の方は今よりも上昇率が高まっていくけれども、全体として中長期的な物価安定の理解の線に沿っているということである。そういう中で今、日本銀行は金融政策の運営の方向について、これだけ不確実性の高いリスクが大きい中で、特定の方向性を持つことは適当ではないということであって、この後時間が経つに従って現在の状況をどういうふうに判断するのかについて、もう少し判断ができるのだろうというふうに思う。いずれにせよ、現時点ではそういうふうなスタンスで臨むことが適当だということだ」

──展望リポートにおける金融市場の利上げ見通しについてはどう解釈すれば良いか。

 「先行きの金利形成については、マーケットでそのような金利形成がなされていると客観的に記述したものであって、それ以上でもそれ以下でもない。市場の金利形成は、指標をみる時は常にそうだと思うが、一方で中央銀行の意図がどうであるかということをひとまずおいて、市場が何をみているのか、どういうふうに現在の動きをみているのかということをみていく必要がある。そういう意味で、現在の金利形成を淡々と記述をしているということである」

──展望リポートで、09年度で海外経済が次第に減速局面を脱し、エネルギー原材料高の影響が薄れてくると書いているが、その根拠は。

 「いろんな可能性がある。がい然性が高いかについては、それぞれの論者によって評価は違ってこようが、例えば、今景気が減速している大きな要因は、先ほどから話がでている国際的な商品市況の上昇だ。上昇する過程では、景気の下振れ要因だ。しかし、ここまで上がってくると、この調子でずっとさらに上がっていくのか、さらに景気下押しに働くのかというと、さすがにそこまでは無いかもしれない。ただ、これまで国際商品市況は、多くの人の予測を超えて上がってきたので、もうそろそろ天井という可能性もあるし、そうでない可能性もあるが、国際商品市況がここまで上がってきたことをどう評価するかということがある」
 「それから米国の状況だが、これも住宅、金融市場の状況が影響しているが、いずれはこの調整が終わってくるということにもなってくる。それから内需という面からいくと、設備投資は、多くのグローバルに活躍している企業をみてみると、先行きの世界経済を展望して、基本的には新興国を中心として経済は成長していく。したがっていろんなインフラ需要をはじめとして中長期的な需要は増えていくというのが基本的な見通しと思う。その上で、しかし足元景気が弱くなれば、少し投資を調整しようということはあるだろうが、しかし基本的な見方が崩れていないとすれば、伸び率は若干鈍化しても、設備投資はそれなりに増加していくと思う」
 「それから上振れ要因として、今、世界経済減速のひとつの要因は、いろんな意味で不確実性が高いこと。したがって、不確実性という霧が晴れたら、投資をやっていこうとなるだろうし、金融面でも相当な緩和をしているわけだが、そうすると、金利という面からみると、今米国は実質金利マイナスとなっているが、しかし今、それが本来的な力を発揮できていない。しかし霧が晴れてくると、本来持っている力がもっと力を発揮するかもしれない。そういう意味で、上振れ方向の要因もある。今回08年度を展望したときに、景気の上振れ、下振れのどちらに重点を置いているかというと、下振れの方に力点を置いている。したがって、上振れリスクが下振れリスクをう上回ると考えているわけではないし、この点はリスクバランスチャートでも明確に左右が非対称ということに現れている」

──今回の展望リポートでは機動的な政策運営という方針を示したが、金融市場では当面政策金利は現状維持との見方が多い中、利上げも利下げも機動的に行われるということか。

 「金融政策の運営スタンスとして機動的というのは一般的にその通り。前回までの展望リポートではそれまでの経済・物価見通しを前提として、方向性として金利水準の調整をしていくという大きな方向性があった。それに対して今回は足もと経済が下振れしているし、それ以上にリスク要因が大きくなっている。したがって金融政策の方向性をわかりやすく説明していくことが大事で、機動的にというのは一番わかりやすく率直に説明するために使った。この言葉にことさら大きな意味をこめているのではなく、もちろん一般に中央銀行は機動的に対応するものだが、従来は大きな方向感があったということ」

──展望リポートでは、08年度の景気見通しのリスクバランスは下振れ、09年度のリスクバランスは正規分布となっているが、09年度については見通しがよくわからないので、そうなっているのか。

 「08年度は明確に下振れリスクを上振れリスクより意識しているということ。それがリスクチャートにも出ている。09年度はどちからに明確にリスクがあるというわけではなくてバランスしているということ」

──政策委員のメンバーが2名欠員となっていることで何か問題は生じていないか。

 「今日も7名で議論したが、やはり9名というのは多様な意見を吸収して議論するには良い人数。金融政策に限ってもあと2名、早く適切な方を選んでほしい。確かに、金融政策決定会合でやりにくいだけでなく、いろいろな形で問題はある。たとえば国際会議の出席でも、本来出席した方がいい会合や、東京でない場所での会合などが重なる場合、副総裁が一人なので、できれば副総裁がいなくなるということは避けたほうがいい。業務運営面でも問題がないのではなく、実際に生じている」

──金融政策運営では2つの柱のうち、どちらを重視しているのか。

 「今の金融政策の枠組みを作ったとき、金融政策判断は最終的にはいろいろな情報を集めて判断していくということなのだが、思考の経路がわかりにくいので、体系だって説明できた方がいいのでいろいろな道具立てを作った。どの中央銀行も金融政策を説明していく上で、完全な道具建てを最初から持っているのではなく、常に改善をしていくもの。日銀もいろいろな批判を受けてさらに改善していきたい」
 「第1の柱は、現在の市場金利に照らして最もがい然性の高い見通しを点検していくもの。第2の柱は2年より長い先を展望してどういうリスクがあるか、また2年の間でも確率は小さいが起きたら影響が大きいリスクを点検していく。最終的に第1、第2の柱という2つの角度に照らして金融政策を決定していく。これは、中央銀行が昔から考えていたことを枠組みにしたもので、ごく普通のアプローチだ。今後はさらに改善を考えていきたい」

──前回の展望リポートに比べて為替が円高・ドル安に振れている。この点は反映されているのか。

 「いつもそうだが、為替は輸出面でももちろん影響するが、それ以外の面でも影響する。例えば円高というと、国際商品市況の上昇を何がしか緩和する効果を持っている。また、為替レートは対ドルだけではなく、対ユーロも含めて実効ベースでみていく必要があるが、そうしたことをすべてこの展望リポートの見通し作成にあたっては各委員は織り込んで、その上で作っている」

──サブプライムローン問題で欧米の金融機関が損失処理しているが、日本の金融機関をどうみるか。

 「昨年10─12月期の決算公表時における日本の各金融機関の2007年度通期の業績予想ではクレジット関連投資の損失拡大もあって、前年度実績を幾分下回る収益水準になるとの見通しだった。その後、本年に入って証券化商品の価格下落が続いたほか、株価も期末にかけて不安定な動きを示した。その結果、国内金融機関の2007年度収益は従来見通しをさらに下回る公算が大きいとみている。このように2007年度決算は厳しいものになるとの見込みだが、日本の金融機関の場合は、欧米金融機関との比較でみると、追加的な損失の金額は期間収益や経営体力で吸収可能な範囲内にあり、現時点において日本の金融システムの安定性に全体として深刻な影響が及ぶとは考えていない」

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