IMSLPの閉鎖;ムラヴィンスキー@YouTube

今朝ほど Serene Bach の新しいヴァージョン、ver 2.18Rが公開されましたので、
このブログも 2.17R→2.18R に。引き続きよろしくお願いします m(_ _)m
それから「赤福」偽装事件について、まとまった記事が出たのをキッカケに
少し書きました。一番下の“続きを読む”をクリックしてどうぞ。

さて、クラシック通の人の中には“IMSLP”という無料の楽譜ダウンロード
サイトがあったことをご存知の方も多かったことと思います。
サイト上には8000以上の楽曲・15000以上のスコアがあったそうで、私もたまに
覗いては重宝していた(中には校訂が怪しげなものも混じってましたが・苦笑)
ものですが、残念ながら数日前に閉鎖されたようです。
なんでも、Universal Editionという楽譜出版社から法的圧力がかかったらしい
のですが・・・。
IMSLP(International Music Score Library Project)
Slashdot | Provider of Free Public Domain Music Shuts Down

英語が苦手な私でも出版社の言い分は想像がつくのですが、クラシック音楽を
取巻く環境が欧州ですら年々厳しくなっている状況で、とうの昔に著作権が切れて
パブリックドメインとなった楽譜の扱いくらいはどうにかしてほしいけど。
古いビジネスモデルにしがみついて衰退するのは、なにもレコード業界だけでは
ないでしょうが・・・。
なお、今までのIMSLPの活動は“Project Gutenberg”というところがサポートする
意向を見せているらしいです。
Project Gutenberg   http://www.gutenberg.org/wiki/Main_Page
Slashdot | Project Gutenberg Volunteers Partial IMSLP Hosting

それから、無料楽譜のサイトは探せば出てきそうですので、興味のある方は
下記を参考にしてください。
Wikipedia 「楽譜」(※‘パブリックドメインの楽譜’という項目を参照)
逆引き無料楽譜辞典(※更新が2年以上止まってますが、まだまだ充分使えそう)
国際モーツァルテウム財団;新モーツァルト全集・デジタル版

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もう1つ。IMSLPの閉鎖に気付いていろいろググっているうちに、
ひょんなことからムラヴィンスキーの映像を見つけてしまいました。
あんまり画質も音質も良くないですが、それでも彼の指揮姿から発せられる
‘凄み’は多少なりとも感じられると思います。
↓ショスタコーヴィチの5番交響曲。上が第1楽章の展開部から、下が終楽章。


1973年だというのだけはわかったのですが、会場や服装から察するに同じ日時の
録音セッション(複数録音の切り貼り編集も嫌がりそう)のフィルムのようです。
さらに下はチャイコフスキーの5番交響曲の第1楽章(2分割)で、1983年
らしいです。80歳という高齢のためか椅子に座って指揮しているようですし、
指揮棒も持っていません。でも目つきの鋭さは全然変わってないですね。


上の映像を見てもわかるように弦が対抗配置でコントラバスは指揮者の左側、
ブラスセクションが指揮者の右側に固められています。こういった配置で実際に
どういう響きが生で聴けたのか、体験のない私には想像がつきません。
随分昔に何かの機会でグラモフォンから出ているチャイコフスキーの後期交響曲の
録音は聴いたことがあるのですが、これっぽっちも甘っちょろいところがなくて、
冷たく青白く燃える炎に圧倒されるような印象を受けた思い出があります。
タコ5も恐ろしいほどシビア、でもこの方がショスタコーヴィチには合ってそう。
御本人はとうの昔に天に召されてますので、せめてCDで改めて聴きたいです。
来日公演を中心としたムラヴィンスキーに関しては下記ページを。
http://www003.upp.so-net.ne.jp/orch/page304.html
京都を気に入っていただけたようですね。嬉しいです。

赤福:偽装34年 創業300年の老舗に苦難の秋
【毎日新聞 2007年10月27日】
 全国から参拝客が集まる伊勢神宮界隈(かいわい)はこの秋、重苦しい雰囲気に包まれている。お伊勢参りの定番「赤福餅」が姿を消したからだ。売れ残りの再包装などの不正問題に揺れる「赤福」(三重県伊勢市)。創業300年の伝統を誇り、全国的にも人気があった老舗の味に再生の道はあるのか。【飯田和樹、高木香奈、岡大介】

 ■式年遷宮で

 「他のお餅を買ったけど、本当は赤福餅が食べたかった」。愛知県から家族で訪れた会社員、平野倫代さん(34)は、伊勢神宮内宮前の観光名所「おかげ横丁」の赤福本店前で話した。休業中の本店では「おわび」の張り紙をバックに観光客が記念写真を撮っている。

 同社によると、売れ残り製品を再包装する「まき直し」を始めたのは73年。20年に1度、伊勢神宮の社殿などを一新する式年遷宮の年だった。約1300年続く伝統神事に集まる観光客の需要増が赤福の不正の背景にあるともいえる。

 当時は現在の浜田典保社長(45)の父益嗣氏(70)が10代目当主として社長に就任して6年目だった。以後、益嗣氏は拡大路線をひた走り、次の式年遷宮があった93年には、約140億円を投じて「おかげ横丁」をオープン。この間、不正は常態化した。が、益嗣氏は問題発覚後、公の場に一切姿を見せていない。

 ■巧妙な手口

 和菓子店が多い伊勢でも、販路を東海から関西に広げた赤福の知名度は圧倒的だ。従業員約450人、販売店舗数は約300店、年間売上高は約90億円。「創業200年以上・同族経営・業績良好」という3条件を満たす伝統企業の国際組織「エノキアン協会」の会員でもある。日本企業の会員は、他には月桂冠(京都市・酒造)や岡谷鋼機(名古屋市・商社)など数社しかない。

 名門の不正は、調査した県が「極めて巧妙」と舌を巻くほど合理的、組織的だった。社内では偽装を隠語で呼び、「先付け」や「まき直し」を繰り返さないように製造年月日の後に暗号を付けるなど管理を徹底していた。

 不正は30年余りも続いたが、今夏、国の「食品表示110番」に寄せられた告発で発覚。「ミートホープ」の食肉偽装や「白い恋人」の賞味期限改ざんなどで消費者の意識が高まったことが背景にあるとみられる。

 ■信頼回復は

 赤福は販売中止に踏み切った今月12日の最初の会見後、事実関係の訂正や報道後の発表を重ね不信感を深めた。さらに、売れ残りの赤福餅から分離した「むきあん」を、浜田社長の実弟の和菓子メーカーに販売していたことについて「相手も知っていたはず」と会見で発言。同メーカーが「聞いていない」と、赤福相手に訴訟も辞さない姿勢で、今も混迷が続く。

 三重県松阪市の土産物店主は「売り上げの7~8割が赤福餅。このままではやっていけない」と窮状を訴え、伊勢市では赤福餅に似た餅菓子が代用品として売り上げを増すなど、不正発覚後も赤福に根強いファンがいることをうかがわせる。

 赤福の再生について、全国消費者団体連絡会の神田敏子事務局長は「何が問題だったかを検証し、ゼロからスタートするしかない。農水省などに提出する改善計画を消費者にもオープンにすべきだ」と話す。

 ■赤福社内の主な不正用語■

【まき直し】売れ残り製品を包装し直し、消費期限を再設定する行為。「Change of paper」の頭文字で「シーオーピー」とも。(1)冷凍から最大2週間後に解凍して新しい消費期限をつける「第三商品」(2)冷解凍せず、常温でまき直す「生・まき直し」の2種類

【先付け】遠隔地向けや繁忙期の赤福餅の包装に、翌日以降の製造日と消費期限を刻印する行為

【むき餅・むきあん】店頭回収した赤福餅を餅とあんに分離したもの。むき餅は赤福餅に加工し、むきあんは関係会社に販売していた

【包装の暗号】先付け、まき直しの商品を出荷する際、社内で見分けられるように製造年月日表示の後などに先付け商品や店頭からの回収品であることを示す「-」や「・」を付けていた

 赤福を食べたのは・・・私はたぶん1度きりです。
 まだ京都に引っ越すずっと前に、伊勢に旅行で来た時に本店で食べました。お店の人が作るのを見ながらでしたので、単純に「おいしいなぁ、いいなぁ」と思いながら食べた記憶があります。
 こういったのは賞味期限を考えたら伊勢近辺以外では売ってないよね、と漠然と思ってましたので、京都に住むようになって京都や大阪のKIOSKで“赤福”を見かけたときには正直「はぁ???」でした。漉し餡とお餅だけの日持ちがしなさそうな和菓子で売れ残ることを考えたら相当なリスクになりそうですし。
 ただ、甘い物好きの私でも今まで手を出さなかったのは、京都には上菓子から庶民向けまで実に数多くの和菓子屋さんがあるという事情が大きかったからで、どうせ同じお金を出すなら作りたての新鮮なお菓子を食べた方がいいに決まってますからね。
 京阪神圏であちこち“赤福”を見すぎたので、おそらくはどこか工場で機械での大量生産をしてるんだろうなぁ、くらいは想像していましたが、ここまで悪質な偽装を30年以上にわたってやっていたとは想定外でした。観光客相手の無理な拡大路線に加えて伊勢で一社独占状態だった(歯止めをかけるような存在が周囲にいない)というのが背景にあるのかな、という気がします。
 さて、翻って、創業1世紀以上の和菓子屋さんなんてザラにある京都なのですが、“赤福”のように対外向けというよりは(一部を除けば)地元消費から発展した店が圧倒的に多いですし、しかも京都の人というのは茶人や貴人・宗教な人から庶民にいたるまで、口は肥えてるしウルサい(表には出しませんが)し、ついでにそれぞれ代々贔屓のお店を持ってたりするとかいう状態です。また、京都府菓子工業組合のHPを見てもわかるように、和菓子関係の業界の組合が京都にはゆうに2ケタあったりしますし、こうした状況がいい歯止めになってくれていることを願ってます。
 このご時世ですから通信販売も盛んですが、できれば京都に来て食べてほしいですね。新鮮な方がいいというのもありますし、京都の和菓子には京都の季節に合わせ年中行事に則った品が実に数多くありますので、単なる味覚以上の‘味’を味わうなら、やはり京都に来て食べるのが最上ですし。
 ところで、京都の和菓子については下記のサイトが充実していると思いますので、ご覧いただければと思います。個人でよくここまでできるよなぁ・・・と感心しながら私も重宝しています。
京の甘味処味見録 http://www.geocities.jp/kyo_gasi/index.html

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